ふと外に出たときや窓を開けたときに、給湯器からガス臭いにおいが漂ってくると、爆発するんじゃないかと不安になってしまいますよね。特に、普段嗅ぎ慣れない焦げ臭いにおいや、ツンとする酸っぱい臭いが混じっていると、なおさらパニックになってしまうかもしれません。
実は、一口に異臭といっても、その原因はガス漏れだけではないんです。雨の日の下水のような生臭いにおいや、換気扇を回した瞬間の危険性など、知っておくべきポイントは意外とたくさんあります。もしあなたが賃貸アパートにお住まいなら、連絡先が管理会社なのかガス会社なのか、あるいは修理費用は誰が負担するのかといった点も気になるところでしょう。
この記事では、そんな緊急時の不安を解消するために、異臭の原因と正しい対処法について、私自身の知識を交えながら分かりやすく解説していきます。
- 臭いの種類(焦げ臭い・酸っぱい・生臭い)から分かる給湯器の危険度
- ガス臭いと感じた時に絶対にやってはいけないNG行動と換気の方法
- 賃貸や持ち家における正しい連絡先と修理費用の負担区分
- 修理と交換の分かれ道となる判断基準とエラーコードの意味
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給湯器がガス臭い?外の原因と危険性

「ガス臭い=ガス漏れ」とすぐに結びつけてしまいがちですが、実は給湯器から発生するにおいにはいくつかのパターンがあり、それぞれ原因が異なります。ここでは、命に関わる危険なものから、構造上発生してしまうものまで、においの種類ごとにそのメカニズムを紐解いていきましょう。焦らず状況を判断するための材料にしてください。
換気扇はNG!爆発の危険性を解説
まず最初にお伝えしたいのが、ガス臭いと感じた瞬間の行動についてです。「ガスを外に出さなきゃ!」と思って、反射的に換気扇のスイッチを入れてしまう方が多いのですが、これは絶対にやってはいけない行動です。
なぜなら、換気扇のスイッチを入れたり切ったりするその瞬間に、スイッチの内部で「アーク放電」と呼ばれる小さな電気火花が発生するからです。もし周囲に可燃性のガスが充満していた場合、その小さな火花が着火源となって、最悪の場合、爆発事故につながる恐れがあります。これは換気扇だけでなく、照明のスイッチやインターホン、固定電話の使用も同様のリスクがあります。
正しい換気の方法は、ガスの種類によって異なります。
都市ガスは空気より軽いため、天井付近や窓の上部を開けるのが有効です。一方で、プロパンガス(LPG)は空気より重く、床面や地面の低い場所に溜まる性質があります。そのため、プロパンガスの場合は窓の下側や玄関を開け、ほうきなどで外へ掃き出すようなイメージで換気を行う必要があります。ご自宅のガス種に合わせた対応を心がけてください。
酸っぱい臭いや焦げ臭い原因とは
ガスそのもののにおいとは違う、独特の異臭がすることもあります。
まず「焦げ臭い」においがする場合ですが、これは給湯器内部で不完全燃焼が起きている可能性が高いです。吸気フィルターに埃が詰まっていたり、熱交換器という部品が劣化して煤(スス)が溜まっていたりすると、酸素が不足してきれいに燃焼できなくなります。この状態は非常に危険で、無臭の有害ガスである「一酸化炭素(CO)」が発生しているサインかもしれません。すぐに使用を中止する必要があります。
次に「酸っぱい」においです。これは、最近増えている「エコジョーズ」というタイプの給湯器でよく見られる症状です。エコジョーズは排気熱を利用してお湯を作る際、酸性の水(ドレン水)が出ます。通常はこれを中和器という部品で無害化してから排水するのですが、中和器の寿命や不具合で処理しきれなくなると、酸っぱいにおいが外に漏れ出すことがあります。また、従来型の給湯器でも、内部の金属が腐食することで酸味のあるにおいを発することがあります。
下水のような生臭い異臭の正体
給湯器の周りからドブや下水のような「生臭い」においがする場合、これは給湯器の燃焼異常ではなく、排水設備の問題であるケースが多いです。
特にマンションなどの集合住宅で起こりやすいのですが、給湯器の排水管が汚水管に繋がっている場合、「排水トラップ」という部分の水が蒸発してなくなってしまうことがあります。これを「封水切れ」と言います。本来、水が溜まっていることで下水のにおいが上がってくるのを防いでいるのですが、長期間使っていなかったり、気圧の変化で水がなくなったりすると、下水のにおいがそのまま逆流してきてしまうのです。
この場合は、給湯器の下にある配管にコップ一杯程度の水を流すことで、再び水が溜まり、においが解消されることが多いです。ただし、給湯器内部の水が腐敗しているケースも稀にあるため、水を流しても直らない場合は点検が必要です。
プロパンガスの残量が少ない時の臭い
プロパンガス(LPG)をお使いのご家庭で、「ガス漏れ警報機は鳴っていないのに、なんだかガス臭い」という経験はありませんか?実はこれ、ボンベのガス残量が少なくなってきた時特有の現象かもしれません。
ガスには本来においがありませんが、漏れた時にすぐ分かるよう、わざと「付臭剤」という玉ねぎが腐ったようなにおいの成分を混ぜています。プロパンガスの場合、ボンベの底にこのにおい成分が溜まりやすい性質があります。そのため、ガスが残り少なくなると、濃縮されたにおいの成分が一気に気化して出てくることがあるのです。
これを「残ガス臭」や「ドレン現象」と呼びます。基本的にはガス会社がボンベを交換すれば直りますが、素人判断は危険ですので、念のためガス会社に連絡して確認してもらうのが安心です。
ボンッという異音と異臭の関係
お湯を出そうとした瞬間に「ボンッ!」という小さな爆発音がして、その後にガス臭さを感じたことはありませんか?これは「爆発着火」と呼ばれる現象です。
点火プラグの火花が飛ぶタイミングが遅れたり、ガスが出る量が不安定だったりすると、燃焼室の中にガスがある程度溜まってから一気に火がつくことになります。その衝撃で「ボンッ」という音が鳴るのです。
この時、燃えきらなかった未燃焼ガス(生ガス)が排気口から排出されるため、周囲がガス臭くなります。これを放置すると、機器の変形や大きな故障につながるだけでなく、排気筒が外れて室内へのガス漏れを引き起こすリスクもあります。「いつものことだから」と放置せず、早急に修理を依頼すべき症状です。
給湯器がガス臭い場合の外での対処法

原因が何であれ、異臭がするということは通常の運転状態ではないことは確かです。ここでは、実際にトラブルに直面した際に、どこに連絡し、どのように行動すべきか、具体的な対処フローを解説します。特に賃貸物件にお住まいの方は、自己判断で動くとトラブルの元になることがあるので注意が必要です。
連絡先はガス会社か管理会社か
まず、緊急度によって連絡先が変わります。
明らかに「シュー」という音がして生ガスのにおいが充満しているような緊急事態の場合は、迷わずガス会社に連絡してください。これは契約しているガス会社(都市ガスなら地域のガス局など、プロパンならボンベに記載されている会社)です。安全確保が最優先ですので、まずはガスの供給を止めてもらう必要があります。
一方で、「お湯を使うと焦げ臭い」「なんとなく酸っぱいにおいがする」といった、今すぐ爆発するわけではないけれど故障が疑われる場合は、お住まいの形態によって連絡先が異なります。
持ち家の場合は、給湯器メーカーのサポートセンターや、設置を依頼したガス機器業者に連絡します。
賃貸物件の場合は、まずは管理会社や大家さんに連絡するのが鉄則です。契約内容によっては、指定の業者が決まっていることがあるからです。
賃貸アパートでの費用負担と責任
賃貸アパートやマンションにお住まいの方が一番心配なのは「修理費用は誰が払うの?」という点ではないでしょうか。
原則として、給湯器は物件の付帯設備ですので、経年劣化(古くなって壊れた場合)や自然故障による修理・交換費用は貸主(大家さん・オーナー)が負担する義務があります(民法第606条)。入居者が費用を負担する必要はありません。
ただし、例外があります。入居者の不注意(過失)で壊してしまった場合です。例えば、給湯器の排気口の前に物を置いて塞いでしまったり、寒冷地で水抜きを忘れて凍結させてしまったりした場合は、「善管注意義務違反」として修理費用を請求される可能性があります。
また、一番やってはいけないのが、大家さんに連絡せずに自分で勝手に業者を呼んで修理してしまうことです。この場合、かかった費用を後から大家さんに請求できなくなるトラブルが非常に多いです。必ず事前に管理会社を通すようにしましょう。
給湯器の修理と交換の判断基準
持ち家の方や、大家さんから「交換するか修理するか検討して」と言われた場合、どちらがお得なのか迷いますよね。ここでの判断基準は「設置から何年経っているか」という「10年ルール」が目安になります。
一般的に給湯器の設計上の標準使用期間は10年とされています。
設置から7年未満であれば、まだ部品も保有されており、他の部品も元気な可能性が高いため、修理の方が安く済むケースが多いです。
一方で、設置から8〜10年以上経過している場合は、交換を強くおすすめします。この時期になると、一箇所を修理しても、すぐに別の部品が壊れる「故障の連鎖」が起きやすくなります。また、古い機種は熱効率が悪くガス代も高くなりがちです。修理代に数万円払うなら、最新の省エネ機種(エコジョーズなど)に交換してしまった方が、長い目で見て経済的で安心です。
エラーコード111等の意味を確認
最近の給湯器は賢いので、不具合が起きるとリモコンに3桁の数字(エラーコード)を出して教えてくれます。異臭と関係が深い主なコードをいくつか紹介します。
- 111(点火不良): 点火しようとしても火がつかない状態です。何度も点火動作を繰り返すことで、未燃焼の生ガスが外に出てガス臭くなることがあります。
- 90 / 901(燃焼異常): 給気や排気がうまくいっておらず、燃焼状態が悪くなっています。焦げ臭いにおいがする場合によく出るコードです。ファンモーターの故障や詰まりが原因であることが多いです。
- 920 / 930(中和器寿命): エコジョーズ特有のコードです。中和器が寿命を迎えているサインで、酸っぱいにおいの原因になります。
これらのコードが出たら、一度リモコンの運転スイッチを切って入れ直す(リセットする)ことで直ることもありますが、頻発する場合や異臭を伴う場合は、コードを控えて業者に伝えると話がスムーズに進みます。
給湯器がガス臭いなら外の即対応を!
給湯器からの異臭は、機器からの「助けて!」というサインであり、同時に私たちへの「危険だよ!」という警告でもあります。
「そのうちにおいも消えるだろう」と楽観視して使い続けるのは大変危険です。不完全燃焼による一酸化炭素中毒や、ガス漏れによる事故は、起きてからでは取り返しがつきません。においの種類を確認し、火気の使用を中止した上で、適切な連絡先に相談してください。
専門家に点検してもらうことで、単なる部品の劣化なのか、緊急の対応が必要なのかがはっきりします。不安な夜を過ごすよりも、早めの対応で安心できる暮らしを取り戻しましょう。
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